「マリア様がみてる」涼風さつさつ ネタバレQ&A

かなり詳細なところまで書いているので、まだ読んでいない人は注意が必要です。というか読まない方がいいでしょう。

Q.タイトルの「涼風さつさつ」って何ですか?

A.『和漢朗詠集』 七夕 に出てくる詩に由来しているそうです。

「二星適逢 未叙別緒依々之恨 五更将明 頻驚涼風颯々之声」
http://www2u.biglobe.ne.jp/~BDN/ro-ei3.html#anchor8
「小野美材の詩序の一節で、出会う牽牛と織女の短い逢瀬の切なさを描いた佳句です。」


発売日に近い七夕にあわせて、また最後の祐巳と祥子の校庭でのシーンと重なるように付けられたのではないでしょうか。また『はしご→橋、パンダ→笹→七夕』という連想させる描写もされているのではないかという意見もありました。


Q.某掲示板みていたら、今回の可南子はキモオタのメタファーだよと煽られてしまったのですが、本当にセンセイは男性ファンをうざいと思っておられるのでしょうか?

A.よくある自虐的カキコや過剰反応なので安心してください(笑) たしかにサイン会のときは本来の女性客は少なく、男性ファンばっかりで先生も驚かれたとか書いてありましたが。 どれどれ
その1
可南子はヲタのメタファーとして登場しています。わざわざキャラクターまで使って「ヲタウザイ」と言いたい作者の今野先生に萌えます。

その2.
「マリア様がみてる」はヲタの手から離れ再び少女のものになりました

その3.
つまりこのヲタ読者の象徴が「可南子」なんですよ。みなさんわかりましたか?全否定ということです。

作中でも、可南子「男なんて、用心して用心して、それでもしたりないくらい危ない存在なんですよ」 「大嫌いです。最低の生き物だと思います」 と思いっきり主張されておりますね。わはは。


どちらかというと以前からこのシリーズで作者がこぼしていた「男性キャラ」に強烈に拒絶する(男性や女性問わず)全体の読者層にたいしての訴えかけでしょう。メタっっていえばそうなのですが。 たまに『マリみては女性だけの花園ですよ。純粋培養でいい。男なんか出さないで、姉妹でソフト百合な世界感を作り上げて欲しい。』といった主張を聞きますし。


作者の一番主張したいのは、作中のこの文章でしょうね。
人類の約半分は男なんだから、男を全否定してしまったら、自らの世界を狭めてしまうことにならないだろうか。もちろん、無理に好きになれとは言わない。けれど、「男だから」というだけで、ばっさりと切り捨ててしまう可南子ちゃんが悲しかった。

そして次の祐巳の台詞で、新生マリみて宣言をしているのですよ。
「私だって、この学校が好きだからずっとこの時間の中にいたいと思うけど。でも否応なしに年は取るし、年をとればいろいろ変わってくるはずだよ」

作品もやはり変化していくことを示唆しているのではないでしょうか。それに初期のマリみて観から脱却して、現在の路線で進んでいくことを強く意識した文章ではないかと。


Q.今回の話は、なんかごちゃごちゃしていて良くわからなかったのですが?

A.読み直して2回目となるといろいろ発見があって楽しいと思いますよ。とくに個人的にはお勧めが、祐巳の妹選びの序章としてみると違った世界が広がるかもしれません。はじめは花寺の学園祭を通して、祥子さまの男嫌いを克服するコメディっぽいストーリーだと思っていたので、ハァ?と途中から混乱してました(笑) 温室での祥子と祐巳のイチャツキ会話も、実はスール選びとは何か、絆とは何かを伝授している重要なシーンなのです。


Q.ユキチの役職も驚きましたが、その後の会話はなにかの伏線ですか?

A.「権力のない生徒会長、いいじゃない」「…そっか、祐巳もいずれ生徒会長になるのかもしれないんだ」 これですね。ずばり将来、祐巳も生徒会長になる伏線です。その物語が語られるのは10年後になるかも知れませんが。


Q.可南子ちゃんは何のために出てきたの?

A.たしかに本編ではただのストーカーでしたが、次巻以降の祐巳の妹選びの主要人物となるのではないででょうか。彼女自身、過去に何らかの出来事があって極度の男嫌いになったようですし。また祐巳との出会いも語られていないので、次第にいろいろと明かされてくるのではないでしょうか。 

もしかしたら祐巳の妹になるのかもしれません。 本来スールとは周りとは違った絆の強さがあるようですから、祐巳が可南子のトラウマを解消もしくは緩和させることで結びつきがより強まるってものです。いままでの山百合会のメンバーもドラマチックな出会いがあったので、きっとそうです。じゃないと祥子と祐巳の絆の再確認だけの捨てキャラとなってしまい可哀想です。

読者の中には、一方的な崇拝に近い想いということで聖さまと栞エピソードを彷彿させるという意見もありましたし、さらには祥子と外見や事情ががかぶるという言及もありました。
・身長が高い
・祐巳との出会いを覚えてない
・文中で「髪が異様に長い」→「そういう祥子も長い」
・男嫌い
・かつては祐巳も祥子の「外側」の姿に惹かれた

紅薔薇属性をそなえています。


Q.可南子の髪の長さは何か理由があるのですか?

A.彼女が祐巳のスールになったと仮定して、ロザリオ授与の際に、過去との決別のため断髪するのです。愚かだった自分を深く反省するのですね。


Q.祐巳のスール第一候補はドリルこと瞳子じゃないの?

A.この巻もそうですが、だいぶ前からちょこちょこ出てきては祐巳に憎まれ口を叩きながらも、心配していたり忠告をしているので、本命のような気がしますね。 可南子の「祐巳を崇拝しているようで、本人をまったく理解していない」のとは対照的です。祐巳も「瞳子ちゃんたら冷たいのねぇ。祐巳、寂しいわぁ」とか「可愛く見えることもあるくらい」の台詞からして、かなり好印象を持っているようです。


というわけで可南子は完全に当て馬と言う感じなのですが、逆に瞳子はしっかりしすぎていて、妹分を立派なリリアンに導くとか祐巳の成長を見せるにはあまり適さないというような気もしています。  
可南子はかなり性格に問題ありすぎて、逆に更生のし甲斐がありそうです。 まぁ『祐巳としては、やんわりと順番を守らせるべきだと諭したかったのだが、なかなかうまくいかないものだ』と失敗してますけど、これも伏線かもしれません。


結局のところは、どちらが妹になるのか作者さんは読者を惑わせようとしているのでしょうね。  とりあえず瞳子ちゃんは、毎度冒頭の主要な人物紹介のイラストにはいっているし、コバルトのマリみてサイトでもしっかりと紹介されているので、ひきつづき重要人物であることは間違いないでしょう。


Q.それにしても今回も瞳子は登場しているページが短すぎるのですが?

A.ちゃんと出てきて思いの丈を祐巳にぶつけたときが、感動のスール誕生秘話になるのですよ。瞳子は演劇部だし、学園祭できっと大活躍ですよ。 たぶん次巻、舞台で劇を演じている祐巳にむかって可南子がナイフ持ってとびかかり、一緒に演じていた瞳子がそれを阻止とかのドラマチックな展開が待っているに違いありません。期待しましょう。


Q.以前までは瞳子が嫌いだったのですが、今回読んだら良い人に思えてくるのですが。

A.元々良い人なのです。誰です?可南子のストーカー行為や列横入りのおかげで、瞳子の評価が相対的によくなっただけだという人は?


Q.結局、あなたは瞳子か可南子、どっちが祐巳のスールになるとお考えですか?

A.ドラマチックであれば、ぶっちゃけどっちでもいい(笑) まぁ70%ぐらい瞳子だと思っていますが。 しかし179cmもある長身であり長髪の可南子は、ちいさくて短い髪の祐巳とビジュアル的に対照的であって、並ぶと非常に絵になりそうです。 


もしも祐巳が生徒会長になった暁に、体育館で大勢の生徒を目の前にして、両手を水平に広げながら演説を行う祐巳の後ろに控える可南子が、剣(竹刀でも可)を両手で持ち、剣の先は床につけ、肩幅より多めに両足を広げ仁王立ちしながら、危害を加える輩を見張っているビジュアルなんか想像しただけでシビレそうです。我ながら絵になるものを想像しました。 イラストが描けるもんなら、とっくに作業にとりかかってます。今頃はイラスト系ニュースサイトに紹介されている予定だったのですが。


Q.そもそも可南子の挿絵なかったのですが、どんなような顔かたちされていると思いますか。

A.個人的には、背が高い貞子@リングを想像しています。


Q.可南子の極度に男嫌いになった理由は何ですか?

A.次巻で明らかにされるのではないでしょうか。本編で父親についてちらっとふれたので、家庭内暴力とか離婚とかになるのかもしれませんね。それ以上のあまり深刻すぎる事情はこの作品上ないと思いますが。


志摩子さんの家庭の事情のエピソードからして、せいぜいお風呂上りに父親がパンツ一丁でうろつきまわるとか、息が臭いとか、憧れだった隣の家のお兄さんに失恋したみたいな、たいした理由じゃないのかもしれません。


Q.可南子が「男なんかを庇われるのですか、祐巳さまも」とありますが、『も』ということは過去になにかあったのですか?

A.それも次巻で明らかにされるのでしょうね。リリアン女学園で登場しているキャラといわく因縁があるのかも知れませんが、今のところ母親が有力な候補のひとつです。


Q.今回の祥子さま「ほほほ」と高笑いしていたり、意地の悪いお嬢様みたいな言動しているシーンがありますが? 今までのイメージが。

A.紅薔薇様になって、先頭にたって皆を引っ張っていくうちに、やさぐれて性格が悪くなっていったのです。つまりは成長です。


Q.外見は男勝りなのに、内面は乙女チックなはずの令タンが「ギャハハハハ」笑いしているんですけど(涙)

A.それも成長です。 上に立つ者は貫禄がないといけないのです。


Q.おしとやかな志摩子さんなのに「うわあ」と言っちゃっているのですが(涙)  みんなキャラが変わりすぎ。

A.これも成長です。


Q.祐巳の柏木さんに対して乱暴な言葉遣いが気になったんですが? 年上のひとに向かってタメ口きいてますけど。

A.これも成長です。


Q.もう祐巳は何か覚醒してしまったというのか、完璧超人化しているのですが?

A.将来、生徒会長になる御仁ですから。 これも成長です。


Q.キャンディーもらっただけで、なぜパンダが柏木さんだと祐巳はわかったのですか? もしかして彼女は名探偵コナンなんですか?

A.将来、生徒会長になる御仁ですから。 これも成長です。


Q.祐巳と乃梨子って仲が悪いのですか?

A.ああ 祐巳が心の中で「どっちかっていうと愛想がなくって冷めている乃梨子ちゃん」と、ひどい表現しているシーンですね(笑)  乃梨子は本心をあまり表に出さないから、そうイメージがついちゃっているのですよ。彼女はリリアン女学園自体に慣れていない唯一の一般人ですから、まだ雰囲気におされて猫をかぶっているというのか、感情表現がまだぎこち無いからそう思われているのでしょう。時期に打ち解けますよ。 乃梨子はかなり面白い人だと思うのですが、内面とかぜんぜん描かれないですね。


Q.祐巳と祥子の紅薔薇中心な内容ばかりで飽きてきたのですが。

A.たしかにそろそろ黄薔薇や白薔薇の話も出てきていいでしょうね。 由乃の姉離れの話を早く進めないと妹ができないまま、3年になってしまいそうです。


Q.おかまのアリスは、熱心な男性ヲタ読者への当てつけなんでしょうか?
本文で「私、間違って男の身体になんか生まれてきちゃって。本当は女の子に生まれてリリアンに入りたかったのに」とか言ってますし。

A.被害妄想・自意識過剰です(笑) まぁ自分の願望そのまんまのキャラとして、感情移入できる読者もいるかもしれませんね。


Q.アリスはレギュラー化するのか?

A.当然、リリアン女学園と花寺学院を結びつけるユキチに続くキャラとして作者に重宝がられるような気がします。女性層や一部の男性ファンには人気でそうです。


Q.アリスが祥子さまの胸にとびついて泣いたのが許せないのですが!

A.ミーツゥ


Q.聖さまはなぜ出てきたのでしょうか? しかも扱いが悪いのですが。言葉も乱暴で、ただ喚いて叫んでいた感じでした。存在意義がないような? 
A.聖さま株が大暴落です。存在意義というよりは登場意義があまり感じられませんでしたね。まぁ出版側からの事情を考えると、非常に人気のあるキャラは一回は出さなきゃいけないお約束みたいなものがあるのではないでしょうか。次巻では祐巳の妹選びに重要な役割を演じて、素敵な姿をみせてくれるかもしれません。


Q.祐麒の祐巳への態度が、どうも実姉に対してのものとは思えないのですが?

A.重度なシスコン以上のものがありますね。その年頃にはよくある事です。心配しなくても成長とともに姉離れしていくでしょう。 しかしゲームの世界では義姉と設定しておかないといけないのですが、小説なら多少の許容度がありますので、過ちを犯してしまうかもしれません… でも祥子さまはできたのに、祐巳だと気づかなかったユキチは明らかに重要なフラグを立てそこないました。これでルートに入ってもBAD ENDは確定です。


Q.祐巳の拉致事件は唐突だったと思いますが?
 
A.物語を盛り上げるためには多少の犠牲は必要です。それとマリみての世界では無いと思いましたが、ちょっとハラハラどきどきしました。


Q.拉致されて柏木さんが駆けつけてきたところで、「できるだけ、表沙汰にはしたくないの」と祐巳は言ってましたが、着ぐるみで祥子さまとあんな目立つ行動したら、よけい推理小説同好会の犯行が表沙汰になってしまわないのですか?

A.着ぐるみでキャンディー配り=推理小説同好会なのは周知の事実ですので、彼らの犯行は明らかなのですが、そこは柏木と生徒会長のユキチの力で隠蔽工作が行われるのではないでしょうか。仮に花寺に三奈子や真美が所属するような優秀な新聞部があれば、また事態は変わってきますが。


Q.図書館に追い出して、令さまと祥子さまはどんな事を会話されていたのですか?

A.素直に学園祭の劇の打ち合わせではないですかね。


Q.柏木さんが部室に飛びこんで土下座したのはかっこよくて見直してしまったのですが。もしかしてそのときの姿は…

A.うん(笑) やっぱり頭部だけ脱いだパンダ姿だったのでしょうね。鬼武者の金城パンダ姿モードですよ。 部員達を前にして激怒しても締まらないはずなんですが、それでも締めるところは祥子さまの従兄だけはあります。 

関連)PS2「鬼武者」の金城武パンダ姿モード。
http://eg.nttpub.co.jp/news/20010309_01.html


Q.最後のシーン感動しましたが、そこでいきなり終わってしまったのが残念なのです。泣いていいのか笑っていいのか分からないです。

A.巨大パンダに抱きつくリリアン女学園のお嬢様として、校庭にいた全校生徒はポカーンと衝撃を受けたでしょうね。それはともかく祥子様といる幸せを祐巳はより噛み締めていましたねぇ。 温室の邂逅シーンや祐巳の拉致騒ぎとか、ほんとのところ花寺の学園祭エピソードにはいらない話だと思っていたのですが、最後の場面のためにきっと必要だったのですよ。 今回は前半部分みたいなものでしょう。次の巻でリリアンの学園祭と祐巳の妹選びが描かれて、うまくまとまるはずです。


Q.生徒会室の前にあった巨大な箱。てっきり隠しカメラで盗撮かと思っていたのですが?

A.エロ小説やエロ漫画の読みすぎや、エロゲーのやりすぎです。